by Utayo Furukuni
vol.3


●ジョバンニ・リビーシに夢中B


ジョバンニ君、知りたきゃ、
『サム・ガール』、見てよねん
 - 詠み人 Utayo Furukuni -


  Giovanni Ribisi
The Other Sister


ジョバンニ君がベックの義弟になった…。これだけでもファンにとっては、まいっちんぐ!ですが、双子の姉がいるとは、これまたまいっちんぐ!だった方も多いハズ。「どれだけ二人は似ているんだろ?」とお思いの方、正直、あまり似ていません。でも、身長は同じくらい?ってなもんです。マリサちゃん、キュートでかわいい。何となくベックに似てます。(笑)


この二人、映画
『サム・ガール』では姉弟役で共演、マリサちゃんは才能豊かに、脚本まで担当しております。ちなみにママであるゲイ・リビーシはプロデューサーとして名を連ね、芸能一家だったことが判明。おみごと!と驚いた次第…。ジョバンニ君、ソフィア・コッポラとは仲良しさんだが、お互い芸能一家(って言うか、映画一家?)で、そういった家庭環境に生まれた者同士、気持ちが通じ合うのかもしれない。


で、『サム・ガール』だ。ちょっと長くなるが、映画紹介+ジョバンニ君賛辞を。この映画、日本公開したのだが、知っている人、あまりいないみたいで…。『サム・ガール』もAさんにビデオを借り、「どんだけ素晴らしい映画か!」を、ずっと語られた。(笑)個人的に、映画の主役はマリサちゃんだと思うけど、配給会社の戦略か?宣伝上、
ジュリエット・ルイスが主役になっとります。これがまた、とんでもないビッチ(あばずれ)役で…。そこまでやらんでも…ってくらいビッ〜チ!(苦笑)


映画のオープニングとは、至極、重要なもので、特に、音楽の使い方によってインパクトが変わってくると、私は思う。例えば
『ドニー・ダーコ』のオープニング曲は、エコー&ザ・バニーメン『Killing Moon』だった。これには、脳細胞がズキズキうずいた。これから、何かを暗示させるような強烈なインパクトを感じたから。エンディングに流れた『Mad World』(オリジナルは1983年にティアーズ・フォー・フィアーズがヒットさせた)も印象的だったが、やっぱり音楽の効果ってすごい。


『サム・ガール』は、マリサちゃん演じる美しい赤毛のクレアが、すすけたエンジェル羽をつけて、住宅街を走っているシーンから始まる。そのオープニング曲は、もう自分の耳を疑ったほど反応してしまった。
ブラッド・ハウンドギャング『Fire Water Burn』が、こうも効果的に使われるとは!アホ・バンドと言われている彼たちだが、この曲は、どうも泣けてしまって…。そして、何故この曲なのか?ラストシーンで納得のいく繋がりに(と、私は思った)。Aさんに、「オープニング曲がブラッド・ハウンド・ギャングの…」と話したら、「まぁ、音楽詳しいのね!あの曲、いいなぁと思ったの!いきなりオープニングで感情移入じゃない!」と言われ、かなり熱く語ってたんだろうなぁ、今更ながらしみじみ思う。


ぶっちゃけ、『サム・ガール』のストーリーは、何も目新しいものではない。クレアとジュリエット・ルイス演じるエイプリルが、全く正反対な恋愛模様に生きて、おまけに、クレアが「彼こそ運命!」と思った男を、ビッチのエイプリルに寝取られて…という、よくある展開。だが、私自身の精神状態ゆえか?、メガロマニアゆえか?、セリフがとても心に響くのよ!(涙)ボーイフレンドに一方的な別れを告げられ「一人じゃ生きていけないの!」と、叫び泣くクレアの表情、本当にリアルだった。


ある日、街角のニュース・エージェントで、クレアはモデルのタマゴ、チャドと出会う。クレアの真っ赤な髪を褒めるチャド。クレアは「またか…」と思いつつも、デートをして他の男とは違う魅力を、チャドに感じ始めていた。それは、レストランでチャドが詩を朗読した時に、決定づけられたのかもしれない。「君の髪で僕をおおって。さながら美しい地図のように…。」これは
『愛の営み』という、リチャード・ブローティガン(アメリカ・ワシントン州タコマ生まれの作家・詩人。1984年に自殺した。一時期、日本に在住していたことがある。著者の『アメリカの鱒釣り』は、カウンターカルチャーのベストセラーとして有名)が書いたポエムである。ブローティガンの話で盛り上るクレアとチャド。Aさんはブローティガンが大好きで、このシーンを見て、かなり驚いたそうだ。なかなか、ブローティガンを取り上げる映画なんて無いものなぁ。ボーイフレンドと別れたばかりのクレアは、今度こそ深い絆で結ばれた人と出会い、ゆっくりとその愛を育てたい…と思っていた。それこそ彼女が望む最高のハピネスだから。チャドもそんなクレアの純粋さを受け止め(たかのように振舞っただけだな、あのバカ男!)、「僕は君と寝たい。でもファックは嫌だ。僕は君と愛し合いたいんだ(英語ではこんな感じ。... but I don't want to fuck you. I really want to make love to you...)」そんな風に言われちゃ、クレアじゃなくても、本気になっちゃいまっせ…。


翌日、チャドのことをエイプリルに話すと、「チャドなんて名前の男はダメなヤツばかりよ!やめた方がいいわ!」と、根拠無しにクレアにアドバイスをするエイプリル。まぁ、昔、チャドってヤツと何かあったんだろうなぁ〜と察しはつく。自分はニールというボーイフレンドがいながら、毎日違う男の部屋に行き、男性遍歴バリバリ更新中の現在形。生きるジョイトーイ!エイプリルが男の部屋から、けだるく出てくるシーン、ここで流れる曲が、
イールズ『Beautiful Freak』ジョナサン・リッチマン『That Summer Feeling』。これがまた、音の美学というか、心を捉えて止まない胸キュンなチョイス。(涙)派手な演出もなく、日常を淡々と表現している。そこがまたいい。


さてさて、クレアの弟で、ジェイソンを演じたジョバンニ君は、本当にかわいい!話し方のヤバっぷりが、余計にハートにズッ〜キン。目も泳いでまっせ。(笑)もう、ビデオを何度も巻き戻しては、ジェイソンのセリフを真似て、自分がジョバンニ君になりきったりしてました。へへへ。ジョバンニ君のギーク振りは、天下一品だし、彼の魅力は、この映画に満載されていると言っても過言ではない!役柄は「全くモテない22歳の男・ジェイソン」なんだけど、年上のジェンに恋心を抱き、覚悟を決めて「僕と君は一緒になる運命なんだ。僕は生まれる前から君のことを愛していた」と告白したのはいいが、「22歳と29歳(ジェンは年上)っていい感じだろ。それに君はとてもセクシーで、ブロウ・ジョブが上手いから」と、ぱっぱらぱ〜なことを言うジェイソンは…、やっぱり憎めない。(笑)


エイプリルはビッチなのか、ただ単に嘘はつけないのか、クレアに「以前、チャドと寝たことがある」と告白してしまう。それでも「親友でいてね」というエイプリルに、そりゃ、クレアは怒るでしょ!それ以後、チャドとはしっくりこない関係が続くクレア。ジェイソンにも「彼はやめた方がいい」と忠告され、クレアの苛立ちは、エイプリルのボーイフレンド、ニールに向けれらる。「エイプリルとは別れた方がいいわ。傷つくのはあなたよ」と言ってしまう。そこからは女の感情剥き出しに、お互いのフラストレーションが爆発して、友情も、恋愛も、カオス状態となっていく。不安な毎日、クレアは、ただ同じ過ちを繰り返したくなかっただけなのに…。


でもって、姉思いのジェイソンは(いつもエイプリルにバカにされていた腹いせ含む!)、エイプリルに「たまには辞書を見て、思いやりって言葉をひいてみろよ!ついでに類似語も!誠実、貞節、一夫一婦制ってな!」とか「僕は君が喰わなかった数少ない残り者の男さ!でもバカにするな。僕はモテた。君とは正反対な汚れなき女たちにな!」って、ジョバンニ君、かっこいいぜ!その後、決定的にすんごいセリフ(書きたいけど、ここには書けないほど、すんごい言葉…。)をエイプリルに直撃、顔を殴られてしまう。クレアも言ってたけど、青アザ、なかなかセクシーだった。(笑)これらジェイソンのセリフ、大好きで何度も真似したわ。バーから帰宅したジェイソンとクレアが、ソファで寄り添い、語り合うシーンがあるのだが、本当の双子のせいか、間の取り方や、表情がとても自然でよかった。それだけで、ファンとしては、泣けてしまうのです…。


クレアが、再びチャドの浮気現場を発覚(行為の最中です…。クレアは相手の顔を見なかったが、実はエイプリルだった…)して、泣いてバーにいると、エイプリルがまた新しい男を連れて入ってきた。クレアは飲みすぎて酔っ払い、周りの友人が、チャドの浮気をエイプリルに話す。自分がその相手であることに、罪悪感を感じながらも、何も言えないでいるエイプリル。クレアは彼女に「どうすればいいの?あなたは経験豊富だから、アドバイスして欲しいわ」とエイプリルに言う。エイプリルは「クールに振舞うことが、最高の復讐よ」とクレアに言い、彼女を抱きしめた。なるほど、クールに振舞うことか…。このセリフ、結構、ドキっとしたり。でも、やっぱお前はビッチだ!エイプリル!


さて、ハロウィーンの夜、それぞれに何が起こるのか?私は、クレアの最後の行動が、とても分かる気がする。何も見えなくなる瞬間、何かを勝ち取ったような瞬間、クレアの狂気に、女として救われた気分になったのは私だけ?じゃないよな。エンディングには、これまたジョナサン・リッチマンの
『A Higher Power』が流れる。この曲も、泣きメロメロのチューンで、何だか爽快感で一杯になり、でもって切なくなっちゃうんだけど、映画のマジックを存分に感じた。


そうそう、ハロウィーン・パーティでは、
マーマーズのライヴシーンもあり。ガールズ・バンド、懐かしいでしょ?Aさん、マーマーズも大好きで。(笑)ジョバンニ君、ブローティガン、マーマーズの三拍子揃った『サム・ガール』は、彼女にとって奇跡に近い映画だったのデス!


因みに、マリサちゃんとジュリエット・ルイス、実際は仲良しさん。マリサちゃんとベックの結婚式にも出席したみたいだし。そして、ジョバンニ君の盟友?アダム・ゴールドバーグも、怪しい男役(チャドのルームメイトの一人だと思う。いつもスクラブル・ゲームしてるのよ!)で出演。このあたり、友だちサークルですな!


ジョバンニ君ファンの皆様、この映画は必見!そして、映画で使われたジョナサン・リッチマンの『That Summer Feeling』と『A Higher Power』が収録されているアルバム
『I, Jonathan』も大推薦の一枚です。


2004-06-16


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vol.04 2004-06-28 ちょっと待って!今の言葉@トラヴィス1997
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