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ふつかよい・・・ 何ともおかしなバンド名だ・・・。思わず、くすぐったい気分になる。ちょいと通な日本語を題材に、美しい曲を作った二日酔い。メンバーはアンドレ・ハーマン・デューン、そして彼の古き良き友人、オミ。


アンドレは弟のデイヴィッド、ニーマンと共に、ハーマン・デューンでもプレイしているが、2人が多忙なため、オミとの『二日酔い』サイド・プロジェクトをスタート。何故なら「音楽をプレイしない日々なんて考えられない」からだ。


現在アンドレは、様々なインスピレーションを吸収するため、ニューヨークのブルックリンにいる。屋根の上でタバコを吹かし、路上でサックスをプレイする自由な空間。そんな刺激的なタウンから、二日酔いの音楽について我々に答えてくれた。インタビューにあるように、二日酔いのアルバムは、リリースされる予定はない。が、この飲んだくれバーフライどもが作った、哀愁とユーモアに満ちた素晴らしき作品を、世の中に埋もれさすなんてもったいない!興味のある方はPukka Galleryまでご一報を。







Andre


Ome


●なぜ『二日酔い』というバンド名にしたのですか?とってもファニーな名前ですね!


この名前って、バンドそのものより先にあったものなんだ。数年間、日本で過ごしていた友人と、僕たちは「これでもか!」ってくらい、"屋根の上で"ワインやビールを飲んでいてね…。彼は僕たちに『二日酔い』と言う言葉を日本語で教えてくれて、「こりゃバンド名にいいや!」って思った。それからたくさん曲を書いて、レコーディングしたんだ。


● ハーマン・デューンと同時に、なぜ二日酔いのサイド・プロジェクトをスタートしようと思ったのですか?


ハーマン・デューンの他の二人、デイヴィッドとニーマンがパリにいなかったり、忙しかったりした時、僕はサイド・プロジェクトをスタートするんだ。僕は音楽をプレイすることをストップしたくないのさ!


●オミとは昔からの知り合いなのですか?彼はハーマン・デューンのメンバーでもありましたが…。


彼はハーマン・デューンで最初のドラマーだったよ。ハーマン・デューンの最新アルバム『Switzerland Heritage』でも、バッキング・ボーカルとキーボードをプレイしている。僕は彼のことをずっと知っているんだけど、今年の夏、今まで以上に近い存在になったんだ。僕たちはそれほど一緒にはプレイしないよ。なぜなら彼は今、内科医になってしまって、フリーな時間は、パリでイギリス人と飲んだくれているからね!(笑)


●二日酔いの曲を作ったとき、あなたは何にインスピレーションを受けていましたか?


このアルバムにとって唯一のインスピレーションは、8月の空虚で乾燥したパリの街で、オミと一緒に飲んだくれていたという状況さ。


●では、まったく他のことには何もインスパイアされなかったと?


うん。この8月、僕は本にも、映画にも、バンドにもインスパイアされなかった。ただ、僕たちが聴いているソニック・ユース、セバドー、ニック・ケイヴの要素を、このアルバムから感じるだろうけど。


● 二日酔いの音楽を作る上で、ハーマン・デューンと最も異なったアスペクトは?


二日酔いは、二日間だけ存在しえたバンドなんだ。二日間で曲を書いて、レコーディングをしたしね。だから二日酔いとハーマン・デューンには何の衝突もないよ。


● オープニング・ソングの曲目、『三日酔い』を見たとき、思わずにやりとしてしまいました。全く持って、あなたたちは偉大なるユーモアの持ち主です!ときに、ユーモアを曲の中に取り込むのでしょうか?


(笑)曲を書くことはとても楽しかったし、僕たち自身がファニーであって、ファニーなシチュエーションに自分たちを置きたかったのさ!その曲のユーモアって、そんなところからきたと思う。それに、僕たちは全く日本語を話さない。だから曲のサウンドがぎこちなくなるのも、あたり前のことなんだ。飲んだくれることって、そんなに楽しいことじゃないかもしれない。でも後になって、笑っちゃう出来事だろ。それは法律を破ったり、悲しみに打ちひしがれたことのようなものさ。それらが起こっているときは、君はその状況を嫌だと思うだろうが、後になって、君に起こった最高の出来事だったと話したりするんだ。


● ああ、そうだ!日本のビールは好きなんですか?(笑)


僕はサッポロとアサヒが好きなんだ。僕はニューヨークではサッポロを、パリではアサヒを飲んでいる(笑)。実際のところ、日本のビール銘柄をチョイスできるほど、種類がそんなにはないから。 僕はフォスターとサッポロについての曲を、ニューヨークにいる友人と書いた。ここ(NY)でヒットしているよ(笑)


● あなたたちは2曲目『わたしたちは二日酔いです』を、日本語で歌っていますが、これは誰のアイデアですか?


この歌詞のほとんどは、僕たちが見つけた『会話ガイドブック』を読んで、書いたものなんだ。僕たちは始めにメロディーをレコーディングして、それから更に飲んだくれてメロディーに歌詞をつけて、またまた更に飲んだくれてヴォイスを入れたんだ。(笑)アルバムには他に1、2曲、日本語のラインが入っている曲があるかと思うけど、あまり覚えていないんだ。(笑)覚えているのは…、ロック調の曲で、バーテンダーがクレジットカードを拒否するってことだよ。


● かなり酒を浴びているなぁ…。では、それぞれの曲をいくつかの言葉で表現してもらえますか?


ああ、アルバムの曲目を覚えていない…。でもこのアルバムは二つの意味合いを持っていて、それは、いつか?なんてことを言えないんだ。酩酊って君自身のことをたくさん教えてくれるよ。君は自分のことが嫌いで、君自身の身体にいたくない。君は自分のことを何か他のものから窺える。それはとても窮屈かもしれないけど、いろんなことを考させてくれるんだ。


● ハーマン・デューン同様に、曲のギターとハーモニーがとてもエモーショナルで美しいです。例え飲んだくれて作った曲だとしても…。あなたたちの音楽のピュア・エッセンスとは何でしょうか?


エモーショナルな側面は、オミから生まれたものだと思う。彼はほとんどの曲のギター・パートも担当したからね。僕の音楽のエッセンスは、瞬間的なものなんだ。僕はできるだけたくさんの曲を書くけど、できだけ早く仕上げて、それらを忘れるのさ。


● あなたは現在、ニューヨークにいるそうですが、この目的は?


君には前にも言ったけど、パリは本当につまらないものさ!ここブルックリンで、僕は1日20時間、グレイトなソングライターたちと音楽をプレイして、素晴らしい人々と屋根の上で過ごしているよ。


●最近はどのような音楽を聴いていますか?


僕は唯一、リリースされていない友人のアルバムを聴いている。


● さて、『二日酔い』のアルバムは、いつリリースされますか?


このアルバムは、リリースされないかもしれないなぁ…。だから君の周りで興味がある人がいれば、もちろんCDを送るよ!


● ハーマン・デューンは、再びジョン・ピール・セッションでプレイしたと聞きましたが、今回はいかがでしたか?


この間のジョン・ピール・セッションは本物のパーティーみたいだった。ニューヨークとロンドンから20人ほど友人が遊びに来て、BBCスタジオから追い出されるところだったよ。僕たちのゲストは、The Robots in Disguise のDufus、Saloon そしてScout Niblett だった。


古國 宴代


アルバム
Futsukayoi


 1. Mikayoi
 2. Watashitachi wa futsukayoi desu
 3. Honey in my honey
 4. When I'm gone
 5. Queen of the party
 6. Set my mind at rest
 7. Warm in my hand
 8. Rumble and scramble
 9. Futsukayoi
10. Quoting frusciante
11. Quating paul dedalus
ふつかよい








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